第1回もんきりラボ 「はじまりました。」

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エクスプランテでは日々、畑を耕し小さな種をまくように、手を動かしながらおもしろいことやアイデアを見つけ練りあげていく「試行錯誤の実験」のような時間があります。

そこには、モノやアイデアが生まれる小さな瞬間と、試行錯誤のたくさんの足跡があります。

“この時間って本当におもしろいよね。この様子を皆さんと共有してもらえるように「もんきりラボ」としてサイト上でも公開してみたらどうかな?何か面白いことが動き出すかも?”
“いろんなヒトにも入ってきて欲しいね”

“そうと決まったら、今日が『もんきりラボ』の第1回目!”
というわけで、掛け声も高らかにエイプリルフールの本日、「もんきりラボ」のスタートです。

この日のエクスプランテでは、次のワークショップの準備をしています。
ワークショップにも様々な種類があり、それぞれ特別な目的やキーワードなどがあることがあります。
いま準備しているワークショップは、こども美術館で、童話作家のアンデルセンの切り紙と、日本のもんきり遊びの切り紙のコラボレーションができるといいなと考えているのですが、どうなりますやら・・・?

まずは、資料集めです。
資料の中から、気になるアンデルセンの切り紙を実際に切って彼の手の跡をたどっていきます。

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気球の切り紙から出てきた青い星のような形のキリカスは、誰かさんのおへそになりました。

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“あれ?この切り絵の女の人の頭についている模様、もんきりにそっくり”
“じゃあもんきりも切って、この女の人につけてみたらどうなるかな?”
“やってみよう!”

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“切った紙の、その影がおもしろい”
“影絵遊びも出来る、いいね”

もんきりラボは、どんどん脱線しながら体と頭を動かしていきます。

“もっともっと、いっぱい切ってみよう”

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実際に手を動かし始めると、もんきり遊びとの共通点や違うところ、さらには、おや?あれ?どうして?と気になる小さなことや、思わず笑いたくなるような面白いことが、自分の手を通して発見できます。

“この紙のカーブの切り跡は、カッターじゃなくてはさみで切ったのかな。”
“紙を半分に折ってから重ねて切る切り紙が多いね。”
“そういう風に折って切る時は、そんなに厚い紙じゃなかったんだったんだろうね。”
“この模様がついてる紙は、何の紙使ってるんだろう?”
“関係ない柄がおもしろいね。お菓子の箱やいらない紙で、使えそうなものはないかな?”

“そういえば、アンデルセンさんはこういう人だったらしいよ?”
誰かが言うと、各自の頭の中で想像のアンデルセンさんが動き出し、切り絵をしはじめる姿が見えてくるようです。

アンデルセンというと、童話。お話や人形劇が思い浮かんできます。
切り絵にも、彼の童話から飛びだしてきたような生き生きとしたユーモラスな人や生き物がたくさん残されているそうです。

ワークショップの会場は、音は出せるかな?影絵が出来るスペースかな?
切り紙をこんな風に動かしてみるのもいいね、ギッコンバッタン、ブーン・・・

実際にどんなワークショップになるかは、当日の参加者の皆さん一人ひとりの手や心の動き、発見アンテナの感度や会場の空気などによるところも大きいので、どんなに準備をしていっても着地点がまったく見えないのが本当に面白く、ドキドキするところです。

“影絵遊びといえば・・・”と、エクスプランテの資料が詰まった本棚を探検しに行くことに。いろんな宝物が出てきます。

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まずとり出だしたるは、手で影絵を作って遊ぶ本。

そしてこちらは、日本の昔の影絵人形を復刻したもの。
“これはこのキツネがおもしろいんだ・・・”と竹ひごの手元をクルリと回転させると、見事キツネが女の人に早変わりするカラクリ!

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探検中、ほかにもおもしろいものがいろいろ出てきます。

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“これ、昔作ったものなんだけど、オモシロイね”

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“コラージュたくさん作っていたなぁ、またやってみたくなってきた!”

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“・・・なんだろうこの魚は・・・私が昔描いた絵だね(笑)”

たくさんの「次のもんきりラボ」のテーマのコドモが見つかり、今にも紙から飛び出して歩き出しそうです。

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「やってみよう!」

こうして「もんきりラボ」は今日もテクテク進んで行きます。
皆さんも、ぜひご一緒に「もんきりラボ」しましょう!