霊を招く香り

自転車で通り過ぎざまに、濃厚な香り。
ブレーキをかけて後戻り。
ああ、今年もオガタマノキが咲いている。

招霊木(おがたまのき)。
アメノウズメがその枝を持って、天岩戸の前で踊ったのだという。
見えないけれど、そこにある。そこにいる。
香りは異界へと通じている。

しもなかなぼ