月の桂

月には巨大な不死の桂の木があって、大男が切り倒そうとするが、切っても切っても再生する。
満ちては欠ける。欠けては満ちる月には、そんな伝説がある。
この月の桂をカツラの木だと思っていた。それが中国人の友人と話していて、あれ?と思う。
「桂はいい香り」だというのだ。そうか!そうだったのか。
この木はカツラではなく、キンモクセイ(金木犀)のこと。月のきれいな時期にオレンジ色の芳しい花。
夜になるといっそう香りが強くなる。そんなところからも、遠い月と繋がったのかも。
香りは異世界からの便り。月のきれいな季節に月の桂のお酒「桂花陳酒」でも飲もうか。

しもなかなぼ