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2024年3月2日(土) に、東京・令和アカデミー倶楽部新橋校で開催された、「ひも」のワークショップの様子をご報告申し上げます。
* * * *
新橋の駅からほど近い「令和アカデミー倶楽部」でのWSです。
こよりを縒る。これは、少し前の日本人のほとんどができた小さな手仕事。
いつの間にかこよりそのものを見ることも稀になり、
その技も忘れられてしまっています。
そもそも、私がこよりにハマったのは、かつて、もんきりWSで出会った80代のご婦人から聞いたこんな話がきっかけ。
「昔はね、会社に勤めた新人の仕事といったら、たくさんのこよりを作って、
机の上にいっぱい立てることだったのよ」
その一言が忘れられずに、「こよりが作れるおばあちゃん。かっこいいなあ」と猛特訓をし、
今では、ピンとしたこよりが作れるようになりました。
この快感を広めたいなあと思ってwsを始めたものの、習得に至る前に諦めてしまう人が多く、、、
右手と左手を同時に動かすのがむづかしいのか、どうやら「こよりの壁」があるらしい。
さて、どうしたら楽しくこの壁を越えられるか。
そのための実験をあれこれ仕込んでの今回のWS。
めざせ、ピンと立つ 美しいこより!
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「こより」のさまざまな呼び名。
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なぜ、かつての日本人はこよりが縒れたか?
それは、暮らしに欠かせない実用品だったから?
こよりの用途を考えてみた。
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やっぱり、暮らしの中で必需品だったからこそ、みんなができたんだなあ。
参加者の皆さんからも、「こよりの記憶」を聞き出してみました。
「小学生の頃、お父さんが上手にできたのに、できなくて悔しかった思いがまだ残っている」
「日舞の「手習子」の踊りの中で、恋占いにこよりを使う場面がある」
「キセルの掃除をしていたような、、、」
「和服の値札はこよりだった」などなど。
さて、いよいよ、実習。
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ともかくたくさん作ってみて、コツを会得するのが肝心。
最初の作から順番に並べてみれば、すぐにピントしたこよりができなくても、
じわじわと成長しているのを感じられるので、オススメ。
あきらめずにやってみること。
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何か使ってみたい。
使いたいという思いがあれば、やる気もアップ!
「横帳」をこよりで綴じてみる。
ピンとしているから、穴を通しやすいし、
結び目をコンコンと潰せば、しっかりほどけない。
これは紙だからこその特徴。
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いろんなキレイな和紙や新聞紙でもやってみる。
きっと、自分の手にあった紙がある。
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最後に、、、今回のワークショップの目玉。古物商さんから、紙縒玉を手に入れました。
白黒マダラなのは、墨で何かを書いた和紙の反故紙を使っているからでしょう。
この繊細さ!繋ぎ目の巧みさ。(「機結び(はたむすび)」というのだそうです)
なんのために作ったのか?たぶん紙布を折るための手仕事だと思われます。
すごいな〜。美しいな〜。憧れの手仕事。
ピンとしたこよりは、その第一歩ですね。
楽しくおしゃべりしながらの手仕事。
こよりwsの可能性を感じる2時間でした。
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終わったあと、講座の担当者、東郷さんからのメール。
色々色々、子どもの頃に見たこと、やったことが無くなってしまいましたが、
時々思い出してひとりででもやってみて身体に思い出させる(自分の中での継承)のが大切なのかな…
と思いながら、急にいなり寿司を作りたくなり、お揚げさんをお箸でゴロゴロしていなり寿司を作りました。
そうですね!「身体に思い出させる」。
「しりとり」みたいにいろんなこと思い出して、やってみたくなる。
こんなふうに人々の記憶に、さざなみを立てるワークショップをしていきたいなあと、
改めて感じました。ありがとうございます。
一部の写真を令和アカデミー俱楽部 仲田敬子さんに提供していただきました。ありがとうございます。