『重陽(旧暦9月9日)菊の着せ棉』の展示 渋谷区・景丘の家 2023年10月22日〜

来る 2023年10月22日(日)、東京・渋谷区の景丘の家で展示を行います。
※旧暦9月9日は10月23日(月)です。

※ワークショップはありません。

重陽の節供 菊の着せ綿

世界は陰と陽で成り立っていると考える「陰陽五行説」という学問があります。
この考え方は、古代中国に始まり、広く深く、東アジアや日本の生活や文化、行事の中にも根を下ろしています。

この説によると数字にも陰陽があり、奇数を陽、偶数を陰。それゆえ9月9日は9がふたつ重なるために「重陽」と呼ばれ、陽の気が強すぎるために、邪気を払うべき日だと考えられました。

このように、本来行事は「悪い日」のお祓いをするために行われるものだったのです。
陽の日が重なる、3月3日の桃の節供、5月5日の端午、7月7日の七夕にもそれぞれ行事がありますね。

この日は菊の節供ともよばれ、菊を愛でる宴をし、菊のお菓子を食べたり、菊のお酒を飲んだりしました。菊の花を詰めた枕をしたり、菊のお風呂に入ったりも。香り高い菊は、もともと中国から日本い伝えられた植物で、不老長寿の薬効があるとされたのです。

平安時代の宮中では、前日に菊の花の上に「真綿(絹の綿)」をふわりとのせて、菊の花の香りの夜露を吸ったもので、身体を拭うと若返るとされる「菊の着せ綿」という行事も行われたのだといいます。
今でも新暦の9月9日にこれらの行事を続けているところもあるのですが、
なんといっても、新暦のこの頃にはまだ菊が咲いていないこともあり、あまりなじみのない行事になってしまっています。

もうひとつ、この日にするといわれるのは「登高」です。
文字通り、この日に小高い山や丘、高い塔などに登るのです。
いったいなぜでしょう?いろいろな説が言われていますが、日常を離れ草木の息吹に触れ、高いところから秋の収穫を終えた里を眺めることで、この1年をを振り返り、少し先のことを考える。そういう意味があったのかもしれませんね。
私たちも、たまに高いところから、自分の今を眺めてみるのもいいかもしれません。

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開催概要:『重陽(旧暦9月9日)菊の着せ棉』の展示
日時:2023年10月22日(日)〜
場所:東京都渋谷区恵比寿4-5-15 アクセス
制作:下中菜穂(造形作家、もんきり研究家)松田牧恵
対象:どなたでも

※ワークショップはありません。
※旧暦9月9日は10月23日(月)です。

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景丘の家サイト内 イベント詳細ページ:
https://kageoka.com/free/22928/

景丘の家サイト
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