先日のワークショップ「旧暦カフェ 卯月八日の天道花(うづきようか の てんとうばな)」の報告です。
おかげさまで、とてもとてもいい日を分かち合いました。
ホント、草花とお天道さん、お月さんからたっぷりと滋養をもらった1日でしたね。
ワークショップの準備
ワークショップ直前の二日間、大田区のご近所を自転車で走り回って花を摘みました。
街中でも、駐車場の片隅やアスファルトの隙間、いろんなところに花がある!
お!ハハコグサ。卯月八日は母の日でもありますね。
走り回ればこんなにたくさん。
台所での花の世話も楽し。
去年はこの空き地に咲いていた花が今年はないなあ。
あれ〜この花はもう咲いてる早いなあ。いろんな発見。
そうか!もしかしたら、 「毎年同じ日に花を摘む」という卯月八日の行事には、 「季節の定点観測」としての意味があったのかも!!
地方によって卯月八日に使う花は違う。
その中で多く名前が挙がるのが「卯の花」。
花だけでなく枝にも呪力があるといい、他の行事にも登場。
今年は季節の巡りが早いのか、もう終わりかけの一枝分けてもらいました。
よもぎもたっぷり収穫。
この時期のよもぎは茎が濃い紫。
この香りに包まれること、「草摘み」の時間
茹でて刻んで、すりつぶす。
その過程がすでに行事の一部なのだろうな。
いよいよ旧暦カフェ当日。
たくさんの野花が来場者を迎え、ワークショップが始まりました。
みんなで手を動かしながら話をするうち「記憶のフタ」が次々開いて、いろんなことがつながっていく。
稲虫送り(柏崎6月)ではよもぎを軒に吊るすこと。
当帰の枝を門口に刺しておくおまじない。
お盆にネムノキの葉を粉にしたお香を鉤型に並べたものを燃やすこと。
蔵の鍵の思い出、、、。
母の日のハハコグサ包み
こちらでは丸カードとテープを繋げた花も、咲き始めました。
今この季節をあらわす「かたち」を、切り紙「もんきり遊び」で作る。
壁には行事にまつわる「ことば」を飾って
ちはやふる 卯月八日の 吉日よ
かみさげ蟲を せいばいぞする
この日にはこんなおまじないの歌を書いて貼る。
もしかしたら成敗したい「虫」は心の中にいるのかも、、、。
さぁ、外へ
いよいよ天道花を掲げる。 みんなんで力を合わせて。
都会の空は電線でこんなに狭くなっていることを今更ながらに気がつく。
あがった!
普段は気がつかない空の「高さ」を実感。
わーい。気持ちいい。
高い竿を立てる。
そんな単純な行為の中にある まっさらな喜び。
やっぱり、やってみないとわからないことだったね。
「さあ上を向こう」ではなく、この行事には「おのずと空を見上げる」ための知恵がある。
折しも空には半月の白い月と、お天道さま。
ほーら、お月とお天道さまがみているよ。
しもなかなぼ
ご一緒した皆さんの声
『 高くて大きな竹をみんなでかかげるという行為。過程の時間を、和気あいあいと、みんなで楽しく共有できた。』 ~スタッフ吹山
『空の花を見上げてせいせいした気持ちになりました。
田植えにむけてみんなの心をきもちよくひとつにする美しく豊かな行事だと思いました。楽しかったです。 』 ~スタッフ松田
2019年5月12日(日)に東京大田区・御嶽山駅そばにありますエクスプランテの期間限定スペース「本と工房の家」で開催いたしました、旧暦のリズムで日本の行事を再発見するもんきりワークショップ『旧暦カフェ 卯月八日の天道花』は、おかげさまで清々しい良いお天気に恵まれ、無事に終了いたしました。
『旧暦カフェ』は、一味違った体験型の行事のワークショップです。
旧暦の暮らしや文化にご興味おありの方、日本の伝統的な行事の世界を覗いてみたい、なんだか面白そうだな、と思われた方は、ぜひ次はご一緒に旧暦カフェで日本の行事を自由研究してみませんか。
これからの旧暦カフェ・もんきりワークショップの予定は、決まり次第エクスプランテのホームページでお知らせいたします。
さわやかな母の日にワークショップにご参加くださった皆さまも、ありがとうございました。
さぁ私たちも、草木に負けず青々と心の新芽を空へと高く伸ばしていきましょう。
*20190517更新関連リンク: しもなかなぼ の 日々のかけら「卯月八日のその後」
*20190524更新関連リンク: しもなかなぼ の 日々のかけら「似ている!」