【ワークショップご報告】ワークショップ 『旧暦カフェ 第12回「夏越」 』東京・南青山 折形デザイン研究所

*20190731文と写真などの作者名が間違っていましたので訂正いたしました

2019年7月28日(日)に東京・南青山 折形デザイン研究所 で開催された 旧暦のリズムで日本の行事を再発見する ワークショップ 『旧暦カフェ 第12回「夏越なごし」 』の 当日のレポートが届きました。

山口美登利さんと しもなかなぼ 撮影の写真に加え、ワークショップにご参加いただいた下中美都さんからお便りもいただきましたのでその一部も一緒にご紹介いたします。


初めて縄をなう。
二つの束を足で押さえて、手をすり合わせながらよりをかける。
二つのよりが合わさって、組み合わさっていっぽんの縄になる不思議。
茅萱(ちがや)の青々とした香りが部屋を満たす。

自分の手が思うように動かないこと。
手が戸惑うこと。
それも発見。
ふとした拍子に、あ、わかった!
するするとできる喜び。

草の香りに満たされる。

これも茅の輪くぐり。あの世とこの世を行ったり来たり。
端午の時に作った「拙いけれど力のある粽(ちまき)」に続き、
「頼りないけど呪力の強い茅の輪」だね!


寺子屋


佐藤さんが作ってくれた「水無月」(手前)と
お守りもんきり。
蘇民将来子孫の印の茅の輪(左上)。


旧暦カフェワークショップ「夏越」に参加して ~下中美都さんからのお便り

旧暦カフェでは記憶を持ち寄る、分かち合うということで、
話の糸口がどんどんつながり、自分の知識にもなるし、
みんな「ねえ聞いて聞いて!」という思いを持っている。
それをわかち合うことが、
何だかわからないけれど飢えていた心のどこかに触れることがあるのだなと。

ネット上の集まりは残念ながら、そういう充足感よりも、
飢えのほうを助長して忙しくなって疲れてしまうのです。
ぴったりのリアルな場所がなくなっているのだなと思いました。

昨今女子力が云々というけれど、実は、
肉を食べたりおしゃれしたりではなく、
あのような暮らしの力が世界を支えていたのではと思うのです。

そういう意味でも、このような「今の世の中に欠けている大切なこと」を掘り起こし共有する会は本当に宝であります。

現在は会社の働く女性たちはひたすら忙しく、
そういう井戸端の時間を持つことができません。寸暇を惜しんで、会社と家を往復しているのです。
一方抽象的な概念と標的の好きな社会的生物である男子は、
夜な夜な赤提灯で悪口で憂さ晴らししているのであります。
けれどだんだん生活男子も増えてきたから変わっていくことと思います。
問題はそういう真の文化と、経済をまっとうにつなぐ手立てが薄いことです。
どんなこともこの問題に突き当たる。

でも、あのような場の価値を共有し、
数を全国にふやしていくことで、
暮らしへの自信を取り戻し、
文化と経済をつなげることができるのではないかとも思います。



2019年7月28日に東京・南青山の「折形デザイン研究所」で行われたもんきりワークショップ 『旧暦カフェ 第12回「夏越」 』は、おかげさまで無事に終了いたしました。


お便りをくださった下中美都さんはじめ、ご一緒に旧暦の暮らしのリズムで「夏越」の行事を味わい楽しんでくださったご参加の皆さま、そしてお写真を撮って下さった山口さん、会場の折形デザイン研究所の皆さまも、ありがとうございました。

次回の旧暦カフェワークショップは、2019年8月12日(祝・月)「七夕」をテーマに東京大田区・御嶽山駅そばのエクスプランテの期間限定スペース「本と工房の家」にて開催いたします

この旧暦カフェ「七夕」ワークショップではぜひ生の「マコモ」をご紹介したい!と準備に奮闘するうち、まわりのたくさんの方々の人と手と知のつながりから、なんとも面白い「マコモをめぐる自由研究」のような渦も発生中。

「なんだか気になる」、「分からないことだらけだけど楽しそう」、「この夏に大人の自由研究の時間を持ってみたい」そんな方は、この旧暦カフェの場で座りながら、そのお話をぜひご一緒に聞いて、笑って、不思議がって、あなたの「知」もつなげてみませんか( 茅の輪のように!)。

皆さまのご参加、お待ちしております。
長かった今年の梅雨も明けたそうです。