それぞれの旧暦カフェ・ワークショップ 特別自習(14)   八朔のしんこ細工

2023年9月15日は旧暦8月1日。八朔の新月でした。
「八朔」の行事は、今ではあまり一般的ではないのですが、かつてはこれから始まる稲刈りに、お互いに労働力を融通し合うため、「今年もよろしくね」の意味で贈答をしあった日だと言います。
私も「これからもよろしくね」を込めてお便り差し上げます。

「八朔」について、皆さんがご存知のこと、思い出などありましたら、ぜひ教えてください。
私からは昨年から続けている恵比寿の「景丘の家」での季節の行事展示のためにやってみた「しんこ細工」についてご報告します。
この夏に東京でスライドレクチャーをしてくださった永幡さんの神饌の写真にインスパイアーされて楽しく作りました。

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旧暦8月1日は2023年9月15日

旧暦の8月1日を前に、「八朔」の行事にも作られる「しんこ細工」を作ってみました。
「しんこ細工」は、米粉に砂糖とぬるま湯を混ぜて蒸し、練り込んだもので作ります。
今回は電子レンジを使うやり方を試してみました。
お団子かういろうのような感触で、ネリネリするうちに次第に半透明な生地ができます。
食紅などでちょっと色もつけました。

瀬戸内地方などでは「八朔」行事に、「しんこ細工」を作るのですが、
他の地方では、別の季節の行事にも登場します。
かつては、お祭りの屋台などで華麗な技を披露しながら売る人もいたそうです。

「やってみる」試みとしては、形はさまざまな「しんこ細工」や神饌、古代菓子などの資料を参考に作ってみました。

なんだか、おままごとに熱中していた頃のことを思い出すひととき。
かつては、このような作業が日々の暮らしの中の息抜きとも言える楽しい時間だったんでしょうね。
行事が続いてきた背景には、こういう「楽しさ」があったのだ、そんなことを実感しました。

米の粉を使うことの意味はなんだったのか?
そんなことも考え続けていきたいです。


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「八朔」について、皆さんがご存知のこと、思い出などありましたら、ぜひ教えてください。

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